タイトル

妊娠中のあなたへ

新しい命を宿した喜び、ひとしおのことと思います。おめでとうございます。

妊娠がわかった嬉しさと同時に、具合の悪くてナーバスになっていらっしゃる方も多いかと思います。

こちらでは、おもに妊娠中の「歯」に関することをお知らせしたいと思います。

どうかご自身の歯も、生まれてくる赤ちゃんの歯も守ってくださいね。

つわりとお口の中への影響

つわりには、吐きつわり、妊娠悪阻、食べつわり、眠りつわりなどがありますが、お口の中への影響があるのは、吐きつわり、食べつわりです。

吐きつわりがひどい時期(妊娠6~9週)の工夫

歯磨き粉を使わない

小さい歯ブラシに替えてみる

上下とも奥歯の中側は嘔吐反射がでやすいので注意する

体調の良い、磨けるときに磨く

お風呂に入りながら、テレビを見ながらなどリラックスしているときに「ながら磨き」をする

うがいを頻繁にしてお口の中を清潔にする。(胃酸による歯への影響を防ぐ) 

うがい薬を使うのも効果的

食べつわりの場合

砂糖の少ないものを食べる

キシリトールガムをかむ

食後に必ず歯磨きをする

歯周病・歯肉炎・むし歯の治療について

できるだけていねいに磨く

かむ回数を多くする→唾液もよく出て細菌を洗い流す効果

食事の工夫→食物繊維の多い野菜を大きめに切る。

 するめ、ごまなどのかみごたえのある食品を。

むし歯をつくらない甘味料(キシリトールなど)を使い、甘味嗜好を満足させつつ、むし歯予防。

体重増加予防のためにもキシリトールは効果的 (カロリーは砂糖の75%)

妊娠中の歯の治療

歯科での小さいレントゲンの撮影はほとんど胎児への影響はないといわれていますが、当院では安全性を考慮して、妊娠中のレントゲン撮影はいたしません。

妊娠中&授乳中はお薬は使わない方が良いのですが、治療上必要な場合は慎重に使用しましょう。

歯の治療は妊娠5~7ヶ月頃に行うのが理想的です。

通常の歯科治療で使う麻酔は問題ありませんが、当院では原則的に妊娠中&授乳中の麻酔は使いません。ただし痛みを最小限にするために麻酔を使用する方が良いこともあります。

治療の際は毎回症状を伺いますが、何か心配事がある場合はその都度、院長またはスタッフに遠慮なくご相談下さい。

母子感染(垂直感染)

むし歯菌

むし歯の原因であるミュータンス菌は生まれたばかりの赤ちゃんの口の中にはまだいません。ミュータンス菌はかたい組織にしか住めないので、歯のない赤ちゃんの口には見つかりません。乳歯のはえはじめる生後6ヶ月頃から見つかるようになります。

母から子へ

ではミュータンス菌はいったいどこから赤ちゃんの口の中にやってくるのでしょうか?ミュータンス菌は赤ちゃんと触れ合う機会の多い大人から、食事中のスプーンの共有などによって、だ液を介して移ります。おもにお母さんからの感染が多いため「母子感染」と呼びます。当然、お母さんの口の中のミュータンス菌が多いほど感染しやすくなります。

感染の窓

生後19ヶ月から31ヶ月がもっとも危険な時期

特に感染の危険が高まるのが乳臼歯がはえてくる生後19ヶ月から31ヶ月(1歳7ヶ月から2歳7ヶ月)です。この時期を「感染の窓」と呼びもっとも注意が必要といわれています。 ミュータンス菌の感染が起こるのは乳幼児期がほとんどです。この時期にしっかり感染予防ができれば、その後はずっとミュータンス菌に感染しにくくなります。 感染の時期が遅ければ遅いほどむし歯の本数は少なくなるということです。

そのために

まず、お母さんの口の中をきれいにしておくこと(むし歯を治す、歯磨きをする)が基本です。

そして、口移しをできるだけ避けることが大切です。

お母さんがキシリトールを食べることも有効な予防法のひとつです。フィンランドのテゥルク大学の研究により、キシリトールの効果は明らかになっています。

*子どもの歯のむし歯予防は出産前の胎児期(妊娠中)「マイナスゼロ期」からはじまっています。妊娠中から意識をもってスタートするのが理想的です。

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どうしてむし歯ができるの?

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